この記事の要点
認知症で判断能力が下がると、遺言・契約・財産管理・不動産売却などが自分ではできなくなります。おひとり様は特に、任意後見契約など「判断能力があるうちにしか結べない備え」を早めに整えることが重要です。あわせて、日々の予防と早期の気づきも大切にしましょう。
認知症で判断能力が下がると、遺言・契約・財産管理・不動産売却などが自分ではできなくなります。おひとり様は特に、任意後見契約など「判断能力があるうちにしか結べない備え」を早めに整えることが重要です。あわせて、日々の予防と早期の気づきも大切にしましょう。
認知症で困ること
認知症が進むと、法律上「物事を判断する力が十分でない」とみなされ、さまざまな手続きが難しくなります。ひとりで結んだ契約が後で問題になったり、必要な手続きを進められなくなったりします。
- 遺言書を作れなくなる:判断能力が下がると、有効な遺言を残せなくなります。
- 契約ができなくなる:財産管理や事務の委任、施設入居の契約などをひとりで結ぶのが難しくなります。
- 財産が動かせなくなる:不動産の売却や、生前贈与といった財産の整理ができなくなります。
おひとり様に起きやすい問題
家族が近くにいる場合は、判断能力が下がったあとでも周囲が気づき、手続きを支えてくれることがあります。しかし、ひとり暮らしの場合は事情が異なります。
- 気づかれにくい:変化に気づいて動いてくれる人が身近にいないことがあります。
- 手続きが止まる:入院・入居・支払いなど、必要な手続きを代わりに進める人が決まっていないと立ち行かなくなります。
- あとの備えも難しくなる:死後事務や遺言などの準備も、判断能力が下がってからでは整えられません。
元気なうちにできる備え
認知症対策でもっとも大切なのは、判断能力があるうちに、将来に備える契約や手続きを整えておくことです。とりわけおひとり様に有効なのが任意後見契約です。
- 任意後見契約:判断能力が下がったときに、財産管理や契約を代わりに行ってくれる人(後見人)を、元気なうちに自分で選び、任せる内容も決めておける制度です。仕組みは任意後見の仕組みのページで詳しくご覧いただけます。
- 遺言書の作成:財産の行き先を自分の意思で決めておきます。
- 身元保証・事務委任:入院・入居の際の身元保証や、日常の事務を託す準備を整えます。
- 不要な資産の整理:使っていない不動産などは、判断できるうちに売却・整理を検討します。
日々の予防と早期の気づき
備えと並んで大切なのが、日々の暮らしの中での予防と、変化への早めの気づきです。認知症は年齢が上がるほど発症しやすいとされ、誰にとっても身近なテーマです。
- 体と頭を動かす:適度な運動、バランスのよい食事、人との会話や趣味などが、心身の健康を保つ助けになります。
- 早めに相談する:もの忘れなどの変化に気づいたら、ためらわず医療機関に相談します。早い段階での対応が、その後の選択肢を広げます。
周囲・専門家とつながっておく
ひとり暮らしだからこそ、いざというときに動いてくれるつながりを、元気なうちにつくっておくことが安心につながります。地域包括支援センターや民生委員、かかりつけ医など、身近な相談先を把握しておきましょう。契約や手続きの準備は専門的な知識を要する場面も多いため、迷ったら早めに専門家へ相談することをおすすめします。
本ページは認知症への備えに関する一般的な説明であり、個別の医療上・法的な助言ではありません。実際のご利用にあたっては、ご事情に応じて内容が異なります。まずはお気軽にご相談ください。