遺贈寄附を前提にすると、事業者は死後の遺産をあてにして生前の費用を抑えるため、サービスが手薄になりかねません。さらに、寄附が確実に発生するとは限らず事業破綻の不安があり、遺留分や遺言の不備をめぐる相続トラブルにもつながります。
「安さ」の裏で何が起きているのか
低価格をうたう身元保証サービスの多くは、利用者が亡くなったあとに遺産を事業者へ寄附する取り決めを結んでいます。つまり、生前の料金が安いのは、その分を死後の遺産で回収する前提だからです。「生きているうちが安ければよい」という考え方は、裏を返せば亡くなったあとに大きな財産を手放すことを意味します。
遺贈寄附前提のサービスがなぜ危険なのか
遺産の獲得が事業者の目的になると、生前のサービスにお金をかける動機が弱まります。結果として、日々の支援が手薄になったり、対応が形だけになったりするおそれがあります。
- サービスの手薄化:生前費用を抑えることが優先され、本来必要な支援が細る。
- 事業破綻のリスク:寄附は必ず発生するとは限らず、収入が読めない運営は契約の履行そのものが不安定になりやすい。
相続をめぐる法的なトラブル
「全財産を寄附する」という約束は、法律上そのとおりに実現できるとは限りません。相続人には遺留分という、最低限の取り分を受け取れる権利が認められているためです。配偶者やお子さんがいる場合、財産の全額を寄附することはできません。
- 遺言書の形式に不備があると、そもそも無効になることがある。
- 相続開始後に、相続人と寄附先の間で争いが生じるおそれがある。
- 遺言書の作成には、専門家の助言を受けることが欠かせない。
内閣府ガイドラインが示す考え方
こうした問題を受けて、内閣府の「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」でも、遺贈寄附を前提とした契約は避けるべきとされています。健全な事業者は、遺産に頼らず、適正な価格でサービスを提供しています。料金の安さだけでなく、その料金がどのように成り立っているかを見極めることが大切です。
播磨町きらりの方針
私たち播磨町きらりは、いきいきライフ協会共通の方針として、遺贈寄附を条件にしません。お預かりする預託金は信託口座で分別して保護し、万一のときにもご本人の財産が守られるようにしています。内閣府ガイドラインに沿った、透明で継続性のある運営を大切にしています。ご不安な点は、契約前に何でもお尋ねください。